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1/26 コロラド州 アスペン コテージ no.1

 

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歩夢side

大会本番まであと2日となった。時刻は午後3時。

練習は、調子を確認する程度で早めに切り上げ、俺はコテージのリビングの床でストレッチを念入りに行なっていた。

ソファに座る來夢は、が撮影してくれた自分のRUNの動画を見てフォームを確認。

明後日に向けて、最終的な調整と確認に入る俺たち2人だった。

そして本日、ビッグエアの競技を終えた友基は、戦い終えたその体をソファに横たわらせている。ーー結果は3位。

実力的には優勝も狙えるはずだが、着地が乱れた時があったのが痛かった。本人は相当悔しかっただろう。

でも、に「3位おめでとう!」と言われたとき、友基は「ありがとう、まあ優勝を狙ってたんだけどね」と言いながらも満更でもないようだった。

やっぱりなんだかんだ言って、かわいい女の子に応援してもらうってのは、気分がいいものである。……男はみんなそんなもんだ。

そしてはというと、友基の競技を見終えて戻ってきてからずっと、自分の部屋にこもって写真のデータ整理をしているようだった。

は基本は俺たちと行動を共にしていた。でもここ2日くらい、練習を終えてコテージに戻ってくると、一人でふらっと出かけてしまう。

写真を撮りに行ってると言っていた。雪が降り積もったリゾート地のここアスペンは、絶景スポットが山のようにあるらしい。

スコッティのこともあったので不安だったけれど、通訳が必要なとき以外束縛する権利はないので、自由にさせていた。

夕方までには帰るよう言ってるし、もそれは守っているので、まあいいか……と、思うしかない。

「あー、終わったー!」

データ整理を終えたらしいが、伸びをしながらリビングに入ってきた。

「お疲れ」

肘のストレッチをしながら俺が言うと、はカメラ片手にこちらを見て、傍らまで駆け寄ってきた。

「お、最終調整に余念がないですねえ」

「まあ、大事なことだから」

「明後日だもんね」

「うん」

「なんか手伝うことある?」

言われて一瞬考える。体を伸ばすのを手伝ってもらおうかーー。

……と、思ったけど、今に身体を密着されたら、妙な雑念が生まれそうだったのでやめた。

「大丈夫」

「そう?ほんとに?

」 首を傾げながら少しかがんで俺の顔をのぞき込む。ーーなんでそういう表情、向けてくるかなあ。

たった今自分で断ったくせに、それを覆して全力でストレッチの手伝いをお願いしたくなる。

「……いや、本当に大丈夫だよ」

ーーが、ギリギリのところでこらえた。

「そっか、わかった」

ちゃ~ん!じゃあ俺のストレッチを……」

「來夢は俺が手伝うよ」

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Author:泰人
昔いろいろ夢書いてました。

久しぶりに書いてます。

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