記事一覧

1/24,コロラド州 アスペン レストラン No.2

 

Your name






選手同士の会話だから、大人しく黙っていたのか、それとも肉に夢中だったのか。なんとなく後者な気がしたが、相変わらず美味しそうにステーキを頬張るを見て、スコッティは言った。

「もちろん俺の愛しのマイハニーの」

「It is my temporary interpreter.(俺の通訳だよ。臨時の)」

とっさに來夢が日本語で願望を語り出したので、俺はそらに被せるように事実を言う。

「Wow. She is an interpreter.(へー、通訳、ね)」

を見つめながら、少し意味深に言う。ーー胸の中に一抹の不安が生まれた気がした。

は口に入っていた肉を飲み込むと、スコッティに向かって挨拶する。

「Nice to meet you. I am doing interpreter for Ayumu. I am .Thanks.(初めまして。歩夢くんの通訳やってます。名前はです。よろしくね)」

「Nice to meet you, . It's amazing to be able to make an interpreter while being young.(よろしく、。若いのに通訳? すごいね)」

「Well. My main business is a photographer. There were various circumstances.(あー、本当はフォトグラファーなんだけどね。ちょっと諸事情から…)」

1文無しだった状況を思い出したのか、苦笑を浮かべて口ごもる

「Photographer! It is increasingly awesome! Is this camera a business tool?(フォトグラファー! ますますすごいじゃないか! このカメラは商売道具?)」

が傍らに置いていた、例の一眼レフを見てスコッティが言う。もう電源は入らないけど、離れたくないのかは持ち歩いていた。

「Yes. But it's out of charge. Moreover, there is no charger for it. I do not seem to be able to use it until I return to Japan.(うん、充電切れちゃったんだけどね。充電器もなくしちゃったし…帰国するまで使えなそう)」

 流暢な英語で言う。聞き取りはまずまずできるので、意味は分かったが、さすがだなと思った。

「How. That's a pity. ...... Oh, this camera. Can I take a little?(なんと。それは残念。……おや、このカメラ。ちょっと手に取ってもいいかい?)」

「OK.(いいよ)」

するとスコッティは、カメラをまじまじと見つめて、何かを閃いたように顔を明るくさせた。

「As expected! I thought I remember it!(やっぱり! 見覚えがあると思ったんだ!)」

「Huh?(へっ?)」

「My teammate is a camera nerd and probably has the same.(僕のチームメイトがカメラおたくで、たぶん同じのを持ってるよ)」

「Really? That's quite like that person's photo!(えっ? それは相当その人写真好きだね!)」

「I'm staying at a hotel together. Because he is a cautious guy, it feels like I had a battery charger standby. If you talk about the circumstances you might interchange it.(一緒のホテルに泊まってるんだけど、慎重なやつだから、充電器の予備を持っていた気がするよ。事情を話せば融通してくれるかもしれない。)」

「Really!?(ほんとに!?)」

思わぬ朗報に、目を輝かせる。ーーしかし。

「Oh, but that person I have spare in preparation for any chance? I feel bad if I hand it over ......(あ、でもその人万が一に備えて予備持ってるんでしょ? 私が譲ってもらったら悪い気が…)」

遠慮するだったが、スコッティは爽やかにスマイルを浮かべて、の顔の前で人差し指を横に振った。外国人がよくやる、「ダメダメ」の仕草。

「A cute little girl is in trouble, but there is no one who does not help.(かわいい女の子が困っているのに、助けないやつはいないよ)」

「………」

俺は思わずジト目でスコッティを見やる。まあ、外国人だし……これくらい挨拶の1つだろうけど、何故か少しイラッとした。

「Well then may I ask that person to ask about the charger? Do not worry about me if you do not like to give it to me.(じゃあちょっとその人に聞いてみてもらってもいいかな? もし嫌がったら私のことは気にしないでね)」

「OK. Well then, I will email him about Auyu about it. Ayumu, I asked about that.OK.(それじゃ、そいつに聞いて歩夢にメールするよ。歩夢、よろしく)」

「OK(わかった)」

そういうと、彼は俺たちに軽く別れの挨拶をして去っていった。自分が元いた席に戻ったのだろう。

まあ、何にせよ充電器が手に入るんならよかった。ちょっとスコッティのを見る視線が一瞬怪しかった気がしたけど、気のせいのようだし。

彼は基本いい奴なので、に変なことはしないだろう。俺を通して連絡してくれるようだし。


励みになります→ web拍手 by FC2

前のお話   続きのお話

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

泰人

Author:泰人
昔いろいろ夢書いてました。

久しぶりに書いてます。

名前変換

 

Your name